小説の世界の探偵

 

C・オーギュスト・デュパン

小説の中の探偵と、現実世界の探偵は、全く違います。
しかし、物語の中であれば、警察に協力し颯爽と推理を披露してくれる名探偵の方が、楽しいのではないでしょうか。
そこで、小説に登場する名探偵たちを紹介したいと思います。

 

アメリカの小説家であり詩人でもあるエドガー・アラン・ポーの短編小説に登場する名探偵は、
「C・オーギュスト・デュパン」です。
彼は、世界で一番最初に生み出された名探偵といわれており、
エドガー・アラン・ポーの短編小説3作品に登場しますが、
さらに、部屋から一歩も出ることなく、
現場にも一度も行くことなく事件の真相を読み解く「安楽椅子探偵(アームチェア・ディテクティブ)」の元祖ともいわれています。

 

小説の登場人物である名探偵たちは「探偵」とはいわれていても、
探偵としての職業を持っていない場合も多いのですが、
この「C・オーギュスト・デュパン」もまたフランスの名門貴族という設定で、
パリのサンジェルマンに住み、昼は締め切った真っ暗な部屋でろうそくをつけて読書をし、
夜は街を徘徊するかなりの奇人として描かれています。
C・オーギュスト・デュパンはフランスの警視総監Gと懇意にしていることから、
G氏が持ち込んでくる解決できない事件についての調査をしぶしぶながら行っています。

 

世界各国で生み出された名探偵たちは、
少なからずこの「エドガー・アラン・ポー」が生み出した探偵
「C・オーギュスト・デュパン」の人物造形に影響を受けているといわれています。
 

シャーロック・ホームズ

世界一有名な探偵「シャーロック・ホームズ」は、イギリス・ロンドンのベーカー街221Bに住んでいます。
「シャーロック・ホームズ」を生み出したのは、
イギリス・スコットランドの作家で医者の「アーサー・コナン・ドイル」です。
彼は、「シャーロック・ホームズ」が登場する長編小説を4編、短編小説を56編書いています。

 

「シャーロック・ホームズ」は天才的な観察眼と推理力を誇る世界一の名探偵であり、
聴診痩躯に沈着冷静な紳士だが、ヘビースモーカーで薬物中毒でもあります。
そして、多くの名探偵の例に漏れず、かなりの変人です。
相棒は同居人の「ジョン・H・ワトスン」医師で、
「シャーロック・ホームズ」によって彼の伝記作家と任じられています。

 

そして、「シャーロック・ホームズ」には「シャーロキアン」と呼ばれる熱烈なファンが世界中におり、
彼らは「シャーロック・ホームズ」を実在の人物と仮定して「ジョン・H・ワトスン」を伝記作家、
「アーサー・コナン・ドイル」をゴーストライターや出版エージェントとみなしています。
「シャーロキアン」たちは、現実と空想の世界の境目をあいまいにし、
融合さることでユーモアとウィットに跳んだ解釈や研究を楽しんでいます。
ちなみにアメリカや日本では「シャーロキアン」と呼ばれていますが、
イギリスでは「ホームジアン」と呼ばれていますが、
これほどに愛されている小説の中の人物は、
名探偵だけではなく全てのジャンルの小説の登場人物のなかでも、
「シャーロック・ホームズ」しかいません。